機器構成
今回のトリプルディスプレイは、
- ノートPC本体のディスプレイ
- 外部ディスプレイ(1)
- 外部ディスプレイ(2)
という構成でトリプルディスプレイを組むこととします。
(1)と(2)については、ノートPCのものを使うことができるので、問題は3枚目のディスプレイをどうやって繋ぐかということになります。
USBディスプレイアダプタを使う
映像用外部出力ポートがない場合でも、USBポートは大抵の場合あります。そこでUSBポートからHDMIやDVIなどの液晶ディスプレイに出力できるアダプタを購入することで、USBポートの数だけ(USBハブに対応していればアダプタの限界まで)ディスプレイを増やすことができます。
ただし、映像出力専用ポートでないため、画像の描写に若干の遅延が発生することがあります。これは、USBディスプレイアダプタの性能によりますが、USB 3.0専用のアダプタであれば遅延はかなり軽減されるようです。
また、映像の著作権保護機能「HDCP」に対応していない製品もあるため、動画配信サービスなどを利用できない可能性もあります。
外部出力専用でないため、CPUパワーに依存することも多く、スペックの低いノートPCだと、パフォーマンスが低下することもあります。
メリット | デメリット |
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大抵のWindowsノートPCに対応 | 遅延が起こる ディスプレイの数だけアダプタが必要 マシンのパワーを使う |
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ワイヤレスディスプレイを使う
Windows 10ではmiracastと呼ばれるワイレスディスプレイ技術に対応しています。残念ながらmacOSには対応していません。
ワイヤレスでつなぐので、配線がスッキリします。また、miracastはAndroidスマートフォンにも対応するので、ノートPC以外にもスマホの画面を出力するのにも使えるのも大きなメリットです。
ただし、ワイヤレスなので、どうしても遅延は発生します。動画などではあまり気になりませんが、描画が早いものでは気になるでしょう。
メリット | デメリット |
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大抵のWindowsノートPCに対応 配線がスッキリする Androidスマホでも使える |
遅延が起こる |
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Windows 10マシンをディスプレイとして使う
Windows 10には、同じネットワークにある他のWindows 10マシンを液晶モニタとして使う機能が搭載されています。「このPCへのプロジェクション 」という機能です。
接続はワイヤレスになるので、こちらも遅延が発生しやすくなりますが、複数のPCを持っている場合、追加コストなしでディスプレイを増やすことできます。
メリット | デメリット |
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配線がスッキリする | 遅延が起こる |
ちなみに、「このPCへのプロジェクション 」機能は、Androidスマホなどの画面を映すことも出来ますが、スマートフォンの画面をプロジェクションする場合は、PCのディスプレイに回転機能がないと、スマホの縦画面がPCの横画面に映ってしまい、使い勝手が非常に悪くなります。
Windows 10マシンを外部ワイヤレスディスプレイとして使う
Windows 10の「Anniversary Update」で追加された「接続」アプリを使うと、Windows 10マシンをワイヤレスディスプレイにすることができます。
iPadやAndroidタブレットを外部ディスプレイとして使う
iPadやAndroidタブレット向けのディスプレイアプリを購入することで、タブレットを外部ディスプレイとして使うことができます。
macOSでもWindowsでも対応している場合が多いですが、macOS + iPadの組み合わせでは遅延が少ないようです。
タブレットの画面サイズに依存するので、大きいディスプレイが欲しい場合は不向きです。
メリット | デメリット |
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配線がスッキリする 遅延が少ない |
画面が小さい |
外部ディスプレイ出力を拡張して、トリプルディスプレイを構築する方法を見てきました。
昔と違って、最近はいろんな外部ディスプレイ拡張アダプタやアプリが増えているので、コスト、ディスプレイサイズ、用途を選んで最適なものを選ぶと快適なトリプルディスプレイ環境が構築できるでしょう。